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<声明要約>

新型コロナウイルスに関連した感染症対策への対応に関する緊急声明
『子どもたちが「外で遊ぶ権利」を最大限保障してください』

2020年3月7日
一般社団法人 日本環境教育学会 理事会

子どもたちの心身の発達にとって、自然環境の中で学び・遊ぶことは極めて重要です。感染の拡大を抑制するために「風通しの悪い空間で人と人が至近距離で会話する場所やイベントにできるだけ行かないこと」が求められており、環境教育事業等が実施される子どもたちの日常生活圏内における野外・屋外活動が機械的に「中止、延期」されていることは大きな問題です。

こうした状況に鑑み、日本環境教育学会として政府並びに自治体・教育委員会、及び子どもを預かる各種施設や家庭等のみなさんに、「子どもたちが「外で遊ぶ権利」を最大限保障」することを求めます。とりわけ、現下の状況における緊急対応として、以下の3点の措置を求めます。

1 学校等の敷地内における屋外での子どもたちの活動を可能な限り認めること

2 公園や里山等を活用した屋外での事業を可能な限り継続し、新たな事業への公的支援を検討すること

3 自然学校等における事業や環境教育イベント等への影響を調査し、多大な損失が発生した場合には公的な支援を検討すること

一般社団法人日本環境教育学会 事務局
office (at) jsfee.jp  ※ (at)を@で置き換えて送信

 


 

新型コロナウイルスに関連した感染症対策への対応に関する緊急声明
子どもたちが「外で遊ぶ権利」を最大限保障してください

2020年3月7日
一般社団法人 日本環境教育学会 理事会

子どもたちの心身の発達にとって、自然環境の中で学び・遊ぶことは極めて重要です。「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」(2月25日付け新型コロナウイルス感染症対策本部決定)及び「新型コロナウイルス感染症対策のための小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における一斉臨時休業中の児童生徒の外出について(3月4日時点)」(3月4日付け文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課等)にあるように、感染の拡大を抑制するために「風通しの悪い空間で人と人が至近距離で会話する場所やイベントにできるだけ行かないこと」が求められているのであり、環境教育事業等が実施される野外・屋外でのイベントや行事そのものが対象となっているわけではありません。とりわけ、公共交通手段等を使用した移動をともなわず、子どもたちの日常生活圏内における野外・屋外活動が機械的に「中止、延期」されていることは大きな問題です。実際に、「子どもの外出時の注意点」として、①人混み・密室は避ける、②大人数での会合・食事をなるべく避ける、③外出中もこまめに手洗いを、などがメディアを通じて奨励されています。

こうした状況に鑑み、日本環境教育学会として政府並びに自治体・教育委員会、及び子どもを預かる各種施設や家庭等のみなさんに、「子どもたちが「外で遊ぶ権利」を最大限保障」することを求めます。とりわけ、現下の状況における緊急対応として、以下の3点の措置を求めます

1 学校等の敷地内における屋外での子どもたちの活動を可能な限り認めること

2 公園や里山等を活用した屋外での事業を可能な限り継続し、新たな事業への公的支援を検討すること

3 自然学校等における事業や環境教育イベント等への影響を調査し、多大な損失が発生した場合には公的な支援を検討すること

2月27日に開催された新型コロナウイルス感染症対策本部において、小学校・中学校・高等学校及び特別支援学校における全国一斉の臨時休業を要請する方針が内閣総理大臣より示されました。このことを受けて翌日、「新型コロナウイルス感染症対策のための小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における一斉臨時休業について(通知)」が文部科学事務次官名で、教育関係機関等に通知されました。この通知にともなう緊急措置として、3月2日から全国の学校等が一斉に休業に踏み切り、公立学校の約99%、私立学校の約90〜93%、特別支援学校の約95%が「休業」措置をとっています(3月4日現在)。

日本における環境教育の研究者及び指導者・教師等によって組織されている当学会は、このたびの学校等の臨時一斉休業という対応に対して、一定期間、多くの子どもたちが「基本的に自宅で過ごすよう指導」(2月28日付け文科次官通知)され、屋外での活動が著しい制約を受けている状況を強く危惧しています。さらに、内閣総理大臣からのスポーツ・文化イベントの今後2週間の開催自粛要請(2月26日)を受けて、「各種文化イベントの開催に関する考え方について(令和2年2月26日時点)」(文化庁政策課長)及び「社会教育施設において行われるイベント・講座等の開催に関する考え方について(令和2年2月26日時点)」(文部科学省総合教育政策局地域学習推進課)等の依頼をもとに、多くのイベント・講座等が「中止,延期又は規模縮小等の対応」を求められることで、屋外での事業・イベント等が中止されていることも憂慮しています

「新型コロナウイルス感染症防止のための学校の臨時休業に関連しての保育所等の対応について」(2月27日付け厚生労働省子ども家庭局保育課等)で保育所並びに放課後児童クラブが「原則として開所していただく」ことが求められ、「新型コロナウイルス感染症対策のための小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における一斉臨時休業に関するQ&Aの送付について(3月4日時点)」(3月5日付け文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課)でも幼稚園について「全国一斉の休業要請の対象とはしていません」と回答していることから、一定の条件があれば子どもたちを自宅に留めなくても良いと認めています。また、上記の文科省Q&Aでは、学校の教職員が放課後児童クラブの業務に携わることについて「学校の教職員が、その職務である教育活動等の一環として、各教育委員会等の職務命令に基づいて放課後児童クラブ等における学習指導や生徒指導等に関する業務に携わることは可能です」と回答しています。

このように、感染リスクの少ない野外・屋外での子どもたちの学びや遊びを、教師や地域住民の協力のもとに最大限に保障することが重要であり、子どもたちの心身の発達を阻害せずに感染の拡大を抑制する手立てであるといえます。

以上

一般社団法人日本環境教育学会 事務局
office (at) jsfee.jp  ※ (at)を@で置き換えて送信

 

<参考資料等>

「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00011.html)、2020年3月7日閲覧

「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html)、2020年3月7日閲覧

「学校の臨時休業の実施状況、取組事例等について【令和2年3月6日時点】」文部科学省、2020年3月6日

「一斉臨時休業中の子供たちへの各家庭での指導と見守りについて(協力のお願い)(令和2年3月5日)(PTA宛)」文部科学省総合教育政策局地域学習推進課、2020年3月5日

「新型コロナウイルス感染症対策のための小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における一斉臨時休業に関するQ&Aの送付について(3月4日時点)」文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課、2020年3月5日

「新型コロナウイルス感染症対策のための小・中・高等学校等における臨時休業の状況について(令和2年3月4日(水)8時時点・暫定集計)」文部科学省、2020年3月5日

「新型コロナウイルス感染症対策のための小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における一斉臨時休業中の児童生徒の外出について」文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課等、2020年3月4日

「新型コロナウイルス感染症防止のための小学校等の臨時休業に関連した放課後児童クラブ等の活用による子どもの居場所の確保について(依頼)(令和2年3月2日)」文部科学省初等中等教育局等、2020年3月2日

「新型コロナウイルス感染症対策のための小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における一斉臨時休業について(令和2年2月28日)」文部科学事務次官、2020年2月28日

「新型コロナウイルス感染症対策に関する地域学校協働活動の取扱について(令和2年2月28日)」文部科学省総合教育政策局、2020年2月28日

「新型コロナウイルス感染症防止のための学校の臨時休業に関連しての幼稚園の対応について(令和2年2月28日)」文部科学省初等中等教育局幼児教育課等、2020年2月28日

「新型コロナウイルス感染症防止のための学校の臨時休業に関連しての保育所等の対応について」厚生労働省子ども家庭局保育課等、2020年2月27日

「社会教育施設において行われるイベント・講座等の開催に関する考え方について(令和2年2月26日時点)」文部科学省総合教育政策局地域学習推進課、2020年2月26日

「各種文化イベントの開催に関する考え方について(令和2年2月26日時点)(文化関係独法・都道府県等・文化関係団体宛)」文化庁政策課長、2020年2月26日

「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」新型コロナウイルス感染症対策本部決定、2020年2月25日